【4日目】スケジュールギチギチ鉄道一人旅!

※この記事の情報は2020年2月15日のものです。最新の情報は各社ホームページなどでご確認ください。

 

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旅行もついに最終日4日目に到達。浜松のホテルを後にし、東海道線金谷駅へ向かいます。

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ここに来た目的はもちろん大井川鐵道。鉄道ファンにとっては一度は乗りたい憧れの路線に今回初乗車です。

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こちらが大井川鐵道金谷駅舎。こじんまりとしていて風情があります。売店ではオリジナルグッズも販売されており、私もお土産にいくつか購入しました。

大井川鐵道の目玉といえばSL列車。私ももちろんこれに乗るために事前に予約を済ませています。しかし転車台の関係でSLは1駅隣の新金谷駅が発着となっているため、そこまでは普通電車で移動します。

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元南海21000系“ズームカー”です。60年以上前の1958(昭和33)年から走り続けているレジェンド車両です。大井川鐵道にはこのように全国各地で活躍した列車たちが数多く走っています。

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車内の様子。座るとギシっと音を立て、人の体重にも耐えられないほどくたびれたバネが縮み込み、座面が大きく沈みます。これまでにも旧型の列車に乗った経験はあるものの、21000系はそれらとは全く別次元に位置しているように感じました。この車両が今でも現役として走っていることはもはや奇跡であると感じ、動き出した瞬間思わず感動してしまいました。この車両が1日でも長く走り続けてくれることを願います。

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こちらが今回の切符です。昔懐かしの硬券切符となっています。

 

 

  • SLかわね路号

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21000系の乗車もあっという間に終わりSLの始発駅である新金谷駅に到着。

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SLをモチーフにした真っ黒な郵便ポストもありました。

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新金谷駅には転車台があり、現在お休み中のC12形164号機が停まっていました。

 

そしていよいよ本日のメインであるSLかわね路号に乗車します。

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大井川鐵道では現在4種類のSL車両が使用されていますが、この日はその中でも最も古いC10形8号機による運転でした。昭和5(1930)年製の大ベテランです。

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電車にはない蒸気機関車の醍醐味といえばやっぱり力強さだと思います。このいかにも暑そうな蒸気に包まれた光景がエネルギーとパワーを直接感じられる気がしてたまらないですね。運転室の計器類がごちゃごちゃした感じも「機械!」って感じがしていいですし、機関士さんの制服も最高にかっこいいです。

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客車も年季の入った味わい深いものになっています。SL人吉やSLばんえつ物語などの綺麗で豪華な客車もいいですが、全国各地でSLが最前線で活躍していた頃を彷彿とさせるこの客車はここでしか体験できないものです。おでんの幟もとても情緒があります。号車ごとに色が全然違うこのちぐはぐ感もいいですね。

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車内の様子。ご覧の通りの大盛況でSLの人気ぶりが伺えます。客層も偏りなく幅広い世代の人がいる印象でした。

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座席のシートは外れるようになっているのですが、乗っている最中にガクンと落ちて慌てました(笑) こういうところも旧型客車ならではですね。扇風機の国鉄マークもたまらないです。

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窓の下には灰皿が設置されています。列車内でタバコが吸えた頃の名残ですね。

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トイレはいわゆる“ボットン便所”で、停車中の使用は禁止されています。このようなところにも時代を感じますね。

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客車の乗降扉はなんと手動式で、列車が停車したら自分で鍵を外して扉を開けます。このような体験もここでしかできないものです。


SLかわね路号 ハーモニカおじさん

SLおじさんとよばれる専属車掌さんはSLかわね路号の名物の一つで、沿線案内などのほか、上の動画のようにハーモニカ演奏をしながら車内を練り歩いてくれます。車内が暖かくほっこりした空気に包まれます。

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大井川鐵道はその名の通り大井川に沿って進み、綺麗な車窓を楽しむことができます。写真は塩郷ダム付近の様子です。エメラルドグリーンの川面が非常に綺麗です。左の写真のような吊り橋は怖そうですが、自分はこういうスリルのあるものは好きなので一度渡ってみたいですね。

最近の静かでなめらかに走る列車も快適でいいですが、SL特有の走行音と揺れと共に力強くのっそのっそと走る様子は最高にたまらない時間でした。窓を開けて風を感じるのも心地いいですね。

そして列車は下泉駅に到着。大井川鐵道はこの先千頭駅、そしてさらにその先は日本で唯一のアプト式鉄道である井川線(南アルプスあぷとライン)へと続いていくのですが、今回は時間の都合でここで折り返し。


SL発車

せっかくなのでホームからSLをお見送り。かなりの至近距離で見られます。

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ホームの様子。古き良きローカル駅の雰囲気です。

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こちらが下泉駅の駅舎。この待合室の雰囲気がたまらないですね。

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大井川鐵道は大半が無人駅となっています。このようなローカル線感溢れる案内もいいですね。

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折り返しの列車が来るまで時間があったので一度駅の外に出てみることに。

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近くにはキャンプ場や不動の滝があります。今回は時間の都合で行けませんでしたが、一度こういうキャンプ場とか行ってみたいですね。

 

  • いよいよ帰路へ

再び駅に戻り少し待つとまずは千頭行きの普通列車が到着。ここで列車交換を行います。

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東急7200系です。両先頭車化改造を施し2002年から青森の十和田電鉄で活躍していましたが、2012年に廃線となり、その後ここ大井川鐵道で第3の人生を送っています。

そして金谷行きの列車も到着。

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再び元南海21000系がやってきました。こちらに乗って終点の金谷に到着。


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ついに切符に東京都区内の文字が。いよいよ今回の旅も終わりを迎えます。

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東海道線を乗り継ぎ三島を目指します。
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この区間は在来線特急が走っていないのでひたすらロングシートが続きます。
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車内から富士山が見えました。在来線の車窓に写る富士山もまた雄大で綺麗です。
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約2時間のロングシートの旅を終え三島に到着。

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三島駅といえば1番線ホームにあるこの切り欠き。伊豆箱根鉄道に直通する特急踊り子号が発着するのですが、ホームの途中にポイントがある関係でカーブで車両がぶつからないようにホームがえぐれた形状になっています。

このえぐれホームに踊り子号が入線する様子を撮影した動画がこちら。


踊り子入線

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やってきた特急踊り子号で東京へと帰ります。

今年3月のダイヤ改正で中央線から転属してきたE257系が投入され、それまで長年に渡り東海道を走ってきた国鉄型車両185系もいよいよ来年春のダイヤ改正をもって踊り子の定期運用から撤退することになりました。今回恐らく最初で最後になるであろう185系に乗車すべくあえて新幹線ではなく踊り子で帰ることを決めました。


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車内の様子。色褪せた背面テーブルがいい味を出しています。大きさも小さく一般の乗客からしたら不便だとは思いますが、これぞ国鉄型特急といった感じです。

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熱海駅を通過。駅名標にはJR東日本JR東海のナンバリングの横に今は亡き伊豆クレイルのマークも記されていました。スーパービュー踊り子サフィール踊り子への世代交代をはじめ、マリンエクスプレス踊り子の廃止など、伊豆特急もこの頃と比べると随分と様変わりしましたね。
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三島駅で購入したみしまぶしを食べました。駅弁は列車旅の醍醐味ですね。
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海をバックに窓枠に切符を置いて1枚。これだけで旅の情緒が伝わってきます。開閉可能な窓も国鉄型である証。窓を開ければ風を感じられるほか、40年来に渡って動き続けるモーター音もより大きく響き渡ります。今の特急列車では味わえない体験です。
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“たばこのすいがらはいれないでください”の注意書きが車内でタバコが吸えた時代を感じさせます。フォントからも昭和の雰囲気を感じますね。
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そして列車は旅の終着駅・東京に到着。ここから自宅に帰り旅の疲れを癒す...のではなく、なんとここからバイト先に直行し3時間きっちり働いてから帰りました。実は今回の旅は元々2泊3日で計画していたのですが、スケジュールを決めていく過程で3日では収まらないことがわかり、急遽1日追加してバイトの時間ギリギリまで詰め込むことになってしまうのでした。

最終日のスケジュールを載せておきます。

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初日の記事に4日分のスケジュールを書いた旅のしおりを載せましたが、途中で変更になったものも反映した最終的なものも載せておきます→こちら

 

  • あとがき

元々は引退する700系新幹線に乗り納めをしておきたいという理由で始まった今回の旅行ですが、どうせ関西に行くならこれも、じゃあ帰路は新幹線ではなくあれに乗って帰ろうなどといろいろな「せっかく」が重ねていくうちに最終的に3泊4日もの大旅行になってしまいました。でもそのおかげで僕の人生の中でもトップクラスに思い出に残るくらいめちゃくちゃ楽しく貴重な体験を送ることができました。

この旅行に行った時期は新型コロナウイルスによる影響が本格化するギリギリの頃で、実際その後に予定されていた700系新幹線のラストランも中止となってしまいました。もし少しでも旅行の時期がずれていたら計画していた全ての行程を取りやめにしなければいけなかったと思います。新型コロナウイルスの感染拡大は現在も続いており、次はいつこのような旅行に行けるのか全く見通しが立たない状況であることを考えると、この時に行けて本当によかったと思いますし、惜しまずやれる時にやることの大切さを学んだようにも感じます。

 

そしてここまでご覧いただいた皆様にはまず、最終回の公開が大変遅くなってしまったことを心からお詫びいたします。前回の記事をアップしてから半年以上経ってしまい、かなりお待たせしてしまいました(果たしてどれくらいの方が待っていてくれてたかはわかりませんが...)

そもそもこの旅行を何かしらの形で記録に残しておきたいということがこのブログを開設した理由の1つでもあったりします。そのようなこともあってこの旅行記だけはどれだけ時間がかかろうと何としてでも完結させたいと思っていました。今回無事完結できたということでとりあえず一安心しています。

 

ここから少し話は変わってしまいますが、自粛期間でなかなか思うように電車に乗りに行くこともできなくなってからYouTubeで旅行や鉄道に関する動画をよく見るようになりました。そしてそのような動画を見ているうちに自分の旅行も動画という形で残しておくのもアリなのではと思うようになりました。決して再生回数を伸ばして人気YouTuberになりたいというわけではありませんが、今回のこの旅行の内容はYouTuberの動画にも負けないくらい面白いものだったのではないかと思います。先ほども書いたように今はなかなか盛大に旅行に行くのは難しいですが、一つお試しがてらに先日動画を撮影してきたので、後日公開したいと思っています(例のごとくどれだけ時間がかかるかはわかりませんが...笑)

 

 

というわけで旅行記はこれで終わりとなりますが、ブログはこれからも続けていくので、また他の記事でお会いできたら嬉しく思います。最後までご覧いただき本当にありがとうございました!